旧花園町の町長が、議員とともにカナダへの視察旅行に行った際の経費について、税金の無駄遣いとして住民監査請求の対象とされた。町の監査委員は、この監査請求を認めなかった。そこで、住民が、地方自治法の規定に基づいて住民訴訟を提起したものである。


 さいたま市民オンブズマンの活動の一環として、上尾市の焼却炉の建設に絡んで、焼却炉メーカー5社が談合したことによって上尾市が受けた損害について住民監査請求から、住民訴訟に進んだ事件を担当した。

 この事件については、一審のさいたま地裁では談合の事実を認定し、上尾市に約9億円の賠償をすべきであるという勝訴判決を受けた。ところが、高裁においては、逆転して、談合の事実を示す直接証拠が存在しないということから、請求が認められなかった。


 社会の高齢化が進む中で、高齢者や障害者の方が自分の財産を適切に管理できずに問題となるケースが増えてきています。

 こうした状況を受けて、埼玉弁護士会では「高齢者・障害者権利擁護センター」(略称・「しんらい」)を設置し、こうした問題に対応してきました。具体的には「しんらい」では、高齢者等の財産管理等について弁護士が相談にのり、必要であれば同センター所属弁護士による財産管理をあっせんし、かつ弁護士会としてその弁護士による管理業務を監督します。


 川崎は、昭和30年代から、国の政策に基づいて臨海部に石油化学コンビナートが建設され、それとともに東京電力による火力発電所の設置、旧来からある日本鋼管製鉄所も稼働していた。

 こうした臨海部の工場群からの大気汚染物質の排出に加えて、昭和40年代以降のモータリゼーションによる自動車交通量の急増が加わり、川崎区・幸区を中心として激甚な大気汚染が出現した。


 岡部町の西田地区に、競艇の場外舟券売り場(ボートピア)の建設計画が持ち上がった。地域の住民、特に子どもたちを抱えるPTAなどが中心となって、舟券売り場が営業することによる、風紀、環境の悪化、自動車集中による公害などを理由として建設反対運動が取り組まれた。この運動を法廷でも支えるという観点から、建設差し止め訴訟が、さいたま地方裁判所熊谷支部に提起された。

 自動車の集中、風紀の乱れ、通学路との関係などを主張・立証して、ボートピアが設置された場合の環境の悪化を主張・立証した。法律論だけではなかなか困難な事件であったが、毎回の裁判に多数の住民が法廷傍聴に参加して運動を支えることとなった。

 地裁、高裁と敗訴が続き、最終的には、ボートピアは設置され操業に至っているが、地域住民が団結して地域の環境改善に向けて力を合わせた経験は無駄ではなかったと思う。