2011年事務所ニュースから

 石綿は、建設現場や工場内で働く労働者だけに被害を及ぼすものではありません。

 平成19年5月1日、小学校で教諭をしていたS先生が心膜中皮腫のため亡くなりました。

 中皮腫は石綿との関係が特に強く、石綿関連疾患の中でも非常に予後の悪い疾患ですが、S先生は建設現場で働いたこともなければ、小学校の教諭以外の職業に就いたこともありません。

 S先生は亡くなる前に、「8年近く勤務していた小学校の階段天井に石綿が使用されており、子ども達が触ってパラパラと散らしたので、よく注意した。掃除も頻繁にした。」と明確に話をされたそうです。

 石綿関連疾患で亡くなり、曝露場所も期間も特定ができているものの、市や県が石綿の存在や除去の事実を明らかにしないため、未だに公務災害の認定を受けることができません。

 埼玉アスベスト弁護団は、S先生の公務災害認定を勝ち取るべく、奮闘する所存です。